研究室案内

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日本文学研究室の扉

私たちが自らの思考や感情を伝達する意思疎通の手段として用いていることばは、
一見、どれもおなじみのもののようである、と同時に、本当はよく知らないものでもあります。
文学を形づくっていることばは、日常のことばづかいと地続きでありながら、
作品を読み進んでいくと別世界へと導いてくれますね。
それが真実かどうかは、文学においては何の意味もありません。
なぜなら文学は、もうひとつの現実なのですから。
「言葉を使つて人間を動かすことが出来れば、それが文学である。」(吉田健一)
私たちを動かす文学のことばのしくみや働きを一緒に探っていきましょう!

学会・サークル

愛媛大学法文学部国語国文学会


■機関誌『愛文』編緝発行
■教員・卒業生・在学生で組織する学会

国語国文学研究会

国語国文学研究会イメージ
■法文学部所属学生団体
■2回生以上のゼミ学生で組織する研究サークル

活動

愛媛大学法文学部国語国文学会

研究発表会・講演会……2月第3土曜に開催
機関誌『愛文』発行……学生優秀論文の掲載

国語国文学研究会

歓送迎会・折節交流会
文学散歩・訪書探訪・文楽鑑賞など

自主ゼミ

翻字の会[初級・中級・上級各クラス]
毎週木曜午後[比較文学資料室]


一年のながれタイトル

<桜花爛漫> 花宴
4月 前学期始まる
5月 卒業論文相談会
6月 ゼミ決定のための面接期間
7月 ゼミ・指導教員決定
8月 オープンキャンパス ※研究室開放
<残暑新涼> 暑気払い 内子座文楽・歌舞伎
9月 観月 2回生、ようこそ日文ゼミへ
10月 後学期始まる
11月上旬 愛媛国語国文学会[文化の日前後]
11月末日 紅葉狩 卒業論文題目届・履修登録
12月下旬 煤払い
<星降聖夜>年忘れ
<手水漱口・滋養強壮・室内換気>去年今年貫く棒の如きもの
<恭頌春祺>御慶
1月下旬 卒業論文・修士論文提出
2月中旬 卒業論文・修士論文口頭試問
2月 愛媛大学法文学部国語国文学会[第3土曜]
卒業論文・修士論文発表会、講演・総会〔役員改選〕
予餞会〔4回生院生送別〕
3月24日 卒業式・学位記授与式

卒業論文題目一覧

卒業論文イメージ2

2023年度

古代

「身を知る雨」の受容―歌物語を抱え込む古歌―
記紀・古今・伊勢物語における「花橘」について
作品としての『和泉式部日記』―和歌のやりとりをめぐって―
源氏物語の女性装束から見る人物像
『源氏物語』における夢の予告機能について―明石入道の宿願を追って―
明石一族の立身譚―『源氏物語』における住吉信仰―
源氏物語における道心―薫の恋と芳香―
古語「思ひ残すことなし」私考―平安文学を中心に―
かぐや姫の罪と罰―ノベライズ版『かぐや姫の物語』について―
現代につながる古典―『君の名は。』をめぐって―

中世

延慶本『平家物語』における装束論の可能性―合戦描写を端緒として―
『平家物語』における熊谷直実・直家父子の描写についての考察―父から子への慈愛―
高山樗牛『滝口入道』論―なぜ時頼は自害したのか―
『平家物語』にみる嫡流としての小松家―平重盛・維盛父子の描写を中心に―
戦前・戦時下における『平家物語』の受容と変容―「死になづまぬ心」を端緒として―
源家刀剣伝承考―「剣巻」と『太平記』にみる源平の対比構造―
平家絵が描き出す物語世界―住空間描写にみる林原美術館蔵『平家物語絵巻』の趣向―
『平家物語』にみる「運命」と「果報」―並び立つ二つの思想―
『平家物語』の諸本における相違の研究

近世

菅専助の時代物の作劇法

近代

小説から戯曲へ―菊池寛の『恩讐の彼方に』と『敵討以上』について―
江戸川乱歩「芋虫」の伏字と削除について―「残虐への郷愁」と「極端な苦痛と快楽と惨劇」―
堀辰雄「死の素描」に見られる表現についての考察
翻訳家としての村上春樹―レイモンド・チャンドラ―『大いなる眠り』の日本語訳について―
小川未明の初期作品群の特徴とその変遷―「なくなった人形」「金の輪」「白い門のある家」を比較して―
梶井基次郎「檸檬」論
高村光太郎論―詩と彫刻から見る芸術的世界―
伊坂幸太郎研究―作品における音楽の役割について―
夏目漱石「坊っちゃん」論─漫画アダプテーションの比較─
江戸川乱歩「人間椅子」論―差出人の正体と思惑―
幸田露伴『五重塔』論―作品から読み解く露伴の人生観―

2022年度

古代

「タマシヒの往還―『日本霊異記』における冥界よみがえり譚―」
「冥界蘇生譚の変遷―『日本霊異記』から『今昔物語集』へ―」
「我が身の「うつろひ」―小野小町の懸詞をめぐって―」
「物思ふ時の秋の夕暮―古典和歌をめぐって―」
「紫上と玉鬘―筆跡をめぐる光源氏との関係―」
「狭衣と柏木父子―流布本から考える人物像―」
「無名草子の物語観」

中世

「自死を選んだ女性たち―覚一本『平家物語』におけるその描写と意図―」
「刀剣礼賛―事物と物語による相互的な影響の連鎖―」
「『徳川実紀』にみる先行軍記の享受―関ヶ原合戦における軍評定を中心に―」
「四部合戦状における子どもの死の描写に関する研究―継承される軍記物語としての要素―」
「語り継がれる八岐大蛇伝説―『平家物語』における記紀神話の解釈と安徳天皇―」
「『平家物語』と『三国志演義』における史実と虚構―死の描写にみる両作品の志向性について―」
「源義仲考―物語が紡ぐその生き様―」
「覚一本『平家物語』における教経像の形成―王城一の強弓、精兵にておはせしかば―」
「中世軍記物語と現代漫画作品における物語構成の比較―「運命」が導く抗争―」
「二・五次元における軍記物語の受容」

近世

「『心中天の網島』考―小春の義理について―」
「『菅原伝授手習鑑』における松王丸の「信念」」
「浄瑠璃『絵本太功記』における中国故事の役割の考察」
「黄表紙「妖怪一歳草」考―一九の趣向と真意―」
「平田本『稲生物怪録』の意図」

近現代

「夏目漱石「夢十夜」論―怪談ブームとの交わり―」
「島崎藤村『破戒』論―病として表れる苦悩と心情―」
「徳田秋聲と自然主義―〈軍隊〉・〈花柳界〉・〈精神疾患〉の文化誌的枠組みから接続する近代社会と反転する「個」—」
「佐藤春夫「西班牙犬の家」論―幻想的な世界を構築する仕組み―」
「三島由紀夫『金閣寺』論―手記と観念的私小説から読み解く「私」の変化―」
「安部公房『他人の顔』論―他者による存在の確立をめぐって―」
「柳美里『JR上野駅公園口』論―「物語」への抵抗として」

2021年度

古代

「萬葉集と「くれなゐ」―その表現方法を巡って―」
「「蓬莱」と「優曇華」~平安物語における「蓬莱」と「優曇華」に込めた思い~」
「源氏物語における神代紀―「ヒルコ」「海龍王」「天の磐戸」をめぐって―」
「「玉かづら」という呼称―源氏物語における意味―」
「『源氏物語』における筆跡の美意識―「梅枝巻」の女性を中心に―」
「浮舟の主体性」
「重りかなる女君―『源氏物語』『紫式部日記』における「重りか」―」
「「花」と源氏宮―狭衣物語における桜・山吹・藤―」

中世

「軍記における処刑場面の叙述方法―『保元物語』を中心に―」
「鎌倉考―場のイメージの生成と歴史的変遷―」
「軍記物語における死の描写の志向性―『保元物語』『平治物語』『平家物語』をめぐって―」
「女武者・巴御前—『平家物語』におけるその存在意義—」
「『平家物語』における始皇帝像の形成」
「滅びゆく平家とジオン~平家物語とガンダムに見る「敗者」の魅力~」
「八岐大蛇転生説で繙く『平家物語』における宝剣消失」
「『今昔物語集』における鬼の役割―巻二十七本朝付霊鬼を中心に―」
「阿仏尼の旅―温かな心をつなぐ鎌倉下向―」

近世

「『東海道中膝栗毛』における脇役の有用性 ~弥次喜多と他の登場人物の関係から見る~」
「『娥歌かるた』における百人一首 ― その趣向と和歌の徳について―」
「『仮名手本忠臣蔵』考~家老としての本蔵と親としての本蔵~」
「『桜姫全伝曙草紙』の桜姫― 物語における役割とイメージ」

近現代

「谷崎潤一郎「異端者の悲しみ」論」
「坂口安吾「FARCEに就て」考―道化(ファルス)における圧倒的肯定精神といたわり―」
「夏目漱石「坊っちゃん」考―近代の家族について―」
「小川未明『赤い蝋燭と人魚』論―社会思想の観点からの考察―」
「現代日本女性の病理―川上弘美『蛇を踏む』を中心として―」
「淵上毛錢論―死生観を見つめて―」
「安部公房にとっての〈壁〉―『壁』に暗示された彼の意図について―」
「国語教育における文学の必要性―近代文学の教材的価値―」

2020年度

古代

「「帚木」と「空蝉」―源氏物語における人物呼称―」
「源氏物語「篝火」考」
「源氏物語における催馬楽―「東屋」「竹河」「此殿」をめぐって―」
「朱雀院という人―その性格と物語における役割―」
「紫上の心と「幸ひ」―若菜巻を中心に―」
「浮舟私論―その身と心をめぐって―」
「王朝物語における「あえかなる」女性像」
「女人の生様(いきざま)―ものはかなき宿世―」
「加藤楸邨「寒雷」考」

中世

「『平家物語』における漢籍享受の一様相―「咸陽宮」を端緒として―」
「古典教育における『平家物語』の可能性―多角的な思考を促すための授業―」
「鬚切・膝丸伝承の生成と展開―「源氏重代」の意味―」
「『平家花揃』の桜にみる人物形成―『平家物語』との比較を通して―」
「源義経の虚像と実像―作られた「悲劇の英雄」―」
「三国志の受容と変容―映画『レッドクリフ』における周瑜の人物像を中心に―」
「安徳天皇八岐大蛇転生説を導く宝剣由来譚―『平家物語』「剣」に見える中世日本紀の一側面として―」
「神々が動かす源平の世―〈宝剣〉叙述にみる『平家物語』の構想―」
「『野槌』にみる林羅山の注釈姿勢―近世初期における『徒然草』受容の一端として―」

近世

「『日本永代蔵』における西鶴の意図―巻六の五を中心に―」
「『葉武列土倭錦絵』における狂乱について」

近現代

「古典から見る芥川龍之介論」
「梶井基次郎『城のある町にて』論―峻の心境の変化に関して―」
「井伏鱒二『山椒魚』―「悟り」と「和解」を中心として―」
「宮沢賢治『グスコーブドリの伝記』成立への経緯について」
「谷崎潤一郎『春琴抄』論―内田百閒『柳検校の小閑』と比較して―」
「坂口安吾「桜の森の満開の下」論―坂口安吾が作り出す「孤独」という形の文学―」
「津島佑子『ジャッカ・ドフニ—海の記憶の物語』論―遺作に収められた大切なもの―」
「村田沙耶香『コンビニ人間』論—「普通」の生き方が幸せと言えるのか―」
「門井慶喜『銀河鉄道の父』論―『銀河鉄道の父』における構造上の美しさ―」

2019年度

古代

「古事記における「火」の考察―カグツチを中心に―」
「かぐや姫私論―「心」なき身から「心」ある身へ―」
「枕草子の現代―教材としての古典―」
「源氏物語「花散里」考―その消長の意義―」
「紫式部はなぜ複数の語り手に語らせたのか」
「物語の「本」と語り」
「『とりかへばや』における主題とその構造―父の「昔の罪」と子の「とりかへ」―」

中世

「ハビアンの思想形成とその特質―天草版『平家物語』を端緒として―」
「『平家物語』の女性たちと和歌―建礼門院の詠めた〈世〉―」
「覚一本『平家物語』における源義経の人物像と作品での役割―「腰越」を中心として―」
「河童像の変遷」
「『平家物語』における官位を用いた物語の印象操作に関する考察」
「室町期における今川家軍記の成立と展開―『難太平記』・『富麓記』を中心に―」
「『平家物語』と大河ドラマ『平清盛』における比較研究―平重盛を中心として―」
「天狗伝説の生成と変遷―牛若丸の兵法伝授説話を中心に―」

近世

「『箱入娘面屋人魚』考」
「『怪談豆人形』の再評価―「箱根の先」「人間にかなわぬ化物」の趣向を中心に―」
「『兼好法師物見車』における『徒然草』」

近現代

「夢野久作「あやかしの鼓」論―夢野の姿勢と評価の理由」
「東野圭吾作品における高度科学技術―『分身』を中心にしての考察」
「金井美恵子「兎」論―「兎」から見る美と醜」
「江國香織『きらきらひかる』論―〈恋愛幻想〉と結婚」
「『火花』と笑芸―小説でお笑いをどう描くか」
「村上春樹『1Q84』論―拘束のシステムの象徴としてのリトル・ピープル」
「横光利一「微笑」論―俳句の機能について」
「池内岳彦論―ぼくのおじさん、伊丹十三と呼ばれる池内岳彦を通して考える「自分の言葉を持つ」ということについて」

修士論文題目一覧

2022年度

「宝剣説話の志向性とその変遷に関する研究―『太平記』を中心に―」

2021年度

「芭蕉と木因―「鳶の評論」の再検討―」

2019年度

「『太平記』における「三国志」享受論―『三国志演義』流入の可能性―」